健康な身体を保つために食事はとても重要です。厚生労働省でも「食生活指針」として、望ましい食生活として「食事バランスガイド」を設けています。主食・主菜・副菜を基本に、野菜を取り入れバランスのとれた食事を心がけることが大切です。

 

健康な食生活を心がける上で大切な物が「脂質(油)」です。脂質(油)は私たちの「命の燃料」となるとても大事な栄養素と言われています。脂質は細胞膜の形成やエネルギー源として重要なな役割を担っています。

 

少し難しい話になりますが、脂肪には大きく分けて飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸の2つがあります。飽和脂肪酸は牛肉や豚肉、乳製品など動物性の脂肪に多く含まれています。不飽和脂肪酸はオリーブやベニバナ、亜麻仁など多く含まれており、オメガ3系不飽和脂肪酸とオメガ6系不飽和脂肪酸という主な2種類に分類されます。

 

飽和脂肪酸は体内で合成できるため、必ずしも食事からとる必要はありません。むしろ動物性の脂肪のとりすぎによる弊害のほうが指摘されいるのが現状です。一方、オメガ3とオメガ6はどちらも私達の体内では作り出せないため、食事など通して外から補わなければならない「必須脂肪酸」と呼ばれています。つまり、このオメガ3必須脂肪酸とオメガ6必須脂肪酸のバランスが重要という訳です。

 

「オメガ3:オメガ6」の摂取比率は「1:4」が良いといわれています。必須脂肪酸は私達の約60兆個の細胞膜を形成したり、エネルギーとして働くため、私達の健康を保つために、なくてはならない栄養素です。そのため、必須脂肪酸が不足したり、理想の摂取バランスが崩れると体の機能は大きく狂ってしまいます。食の欧米化が進み、近年の日本人の食事ではオメガ6(リノール酸)の摂取が非常に多くなり、1:10~40に及ぶとも言われています。これは大きな問題です。なぜなら2つの必須脂肪酸は体内で全く正反対の働きをしまうからです。

 

このことに、厚生労働省が定めた「日本人の食事摂取基準」でも、サラダ油やコーン油、マヨネーズに代表される「オメガ6必須脂肪酸」の過剰摂取が指摘されています。そして、現代人がもっとも不足している栄養素が「オメガ3必須脂肪酸(αリノレン酸)」なのです。

 

オメガ6にはアレルギー促進や炎症促進、血栓促進作用が確認されており、オメガ6過多の食生活がアトピーや花粉症などのアレルギー症状の悪化や不調の原因のひとつになっていると言われています。また、マーガリン、ショートニング、菓子類、ファストフードに大量に含まれるトランス脂肪酸は多量に摂取すると悪玉コレステロールを増加させ心臓疾患のリスクを高めるといわれ、その危険性が問題視されています。2006年にはニューヨーク市が飲食店での前面使用禁止を条例で定めました。

 

反対にオメガ3は、アレルギー抑制、炎症抑制、血栓抑制とまったくその逆の働きをします。意識的に揚げ物や、ファストフード、スナック菓子類を抑え、良質なオメガ3の油を摂ることが大切です。

 

ここまで読まれると、オメガ6は全てが悪のように感じてしまいますが、オメガ6はオメガ3とともに協力して「脂質の役割」を担い、様々な生理活性物質を生む無くてはならない、「必須脂肪酸」です。大切なのは摂取バランスです。

 

毎日何気なく食べている食事の脂質や栄養バランスに注意して、健康な食生活をおくることがなにより重要です。